🔷聖書の知識84-1サムエル記注解ーハンナの祈りとサムエルの召命、王サウルとダビデの召命
わらべサムエルは、エリの前で、主に仕えていた。そのころ、主の言葉はまれで、黙示も常ではなかった。主はきて立ち、前のように、「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれたので、サムエルは言った、「しもべは聞きます。お話しください」その時、主はサムエルに言われた(1サムエル3.1~10)
士師記の時代は約300年間続きましたが、混乱した時代で、政治的、宗教的、道徳的崩壊が進み、それぞれが思い思いの道を歩んだ時代でした。士師記21章25節には、「そのころ、イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に正しいと見えることを行っていた」とある通りです。
また「そのころ、主の言葉はまれで、黙示も常ではなかった」(3.1)とありますように、ヨシュア以来、大預言者は現れず、神の言葉もありませんでしたが、遂にサムエルが召されました。1サムエル記には、サムエル、サウル、ダビデという3人の摂理的人物が出てきますが、今回は特にこの3人の「召命」に注目して、解説することにいたします。
【サムエル記について】
『サムエル記』は旧約聖書におさめられた古代ユダヤの歴史書の1つで、上下にわかれていますが、これはギリシャ語聖書以来の伝統で、本来一つの書物と言われています。
タイトルは最後の士師であり、かつ預言者であったサムエルに由来し、ユダヤ教の分類では『ヨシュア記』『士師記』『列王記』と共に「前の預言者」にあたります。この書物の原作者は、サムエル、ナタン、ガドであるとの説があります(歴代誌上 29:29)。サムエル記全体は、前1120年頃から約150年間の出来事を記し、士師の時代から王政時代への移行を説明する非常に重要な書で、1サムエル記は、サムエル、サウル、そしてダビデの物語であります。
【ハンナの祈りとサムエルの召命】
冒頭に記しましたように、士師時代は祭司たちでさえも堕落した時代であり、国が崩壊の危機に直面しました。大祭司エリの子ホフニとピネハスは、シロの神殿における祭司でありましたが、彼らは、神への供え物の最も上質な部位である脂肪を自分のものとしたり、神殿で働いていた女性と性的な関係を持つというような、不正なふるまいで聖職に従事したために批判され、神の裁きを受け殺されています(1サムエル記4.11)。
このような中で、遂に神の介入があり、神はサムエルをイスラエルに送られました。「ハンナの祈り」に神が答えられたのです。
<ハンナの誓願>
エフライムの山地に、エフライムびとでエルカナという人があり、エルカナには、ふたりの妻があり、ひとりの名はハンナといい、ひとりの名はペニンナといいました。ペニンナには子どもがいましたが、ハンナには子どもがいませんでした。エルカナはハンナを愛していましたが、不妊の女であり、ペニンナのひどい陰湿ないじめに合っていました。
ハンナは、シロにある幕屋で祈り、主に一つの誓願を立てます。即ち、もし男の子が与えられるなら、その子を幕屋で仕える者として捧げる、つまり、その男の子を「生まれながらのナジル人」にするという誓願でした。 ナジル人とは「主のものとして身を聖別するため特別な誓いをした人のことをいいます。またカミソリを頭に当ててはならないとあります(民数記6.2~6)。
「ハンナは心に深く悲しみ、主に祈って、はげしく泣いた。そして誓いを立てて言った、『万軍の主よ、まことに、はしための悩みをかえりみ、わたしを覚え、はしためを忘れずに、はしために男の子を賜わりますなら、わたしはその子を一生のあいだ主にささげ、かみそりをその頭にあてません』」(1サムエル1.10~11)
そうして神は、遂にハンナの祈りを聞かれ、男の子が誕生しました。サムエルと命名され、これは「神が聞いてくださった」という意味であります。
「エルカナは妻ハンナを知り、主が彼女を顧みられたので、彼女はみごもり、その時が巡ってきて、男の子を産み、『わたしがこの子を主に求めたからだ』といって、その名をサムエルと名づけた」(1サムエル記1.19~20)
ハンナは、祈りが聞かれた喜びと感謝を捧げました。ハンナの賛歌です。この賛歌は、人生の試練を経験した者が主の恵みをほめ歌ったもので、新約聖書のマリアの賛歌(ルカ1:46~55)は、ハンナの賛歌から影響を受けていると言われています。
ハンナの賛歌 (1サムエル記2.1~10)
わたしの心は主によって喜び、わたしの力は主によって強められた、わたしの口は敵をあざ笑う、あなたの救によってわたしは楽しむからである。主のように聖なるものはない、あなたのほかには、だれもない、われわれの神のような岩はない。
あなたがたは重ねて高慢に語ってはならない、たかぶりの言葉を口にすることをやめよ。
主はすべてを知る神であって、もろもろのおこないは主によって量られる。勇士の弓は折れ、弱き者は力を帯びる。飽き足りた者は食のために雇われ、飢えたものは、もはや飢えることがない。うまずめは七人の子を産み、多くの子をもつ女は孤独となる。
主は殺し、また生かし、陰府にくだし、また上げられる。主は貧しくし、また富ませ、
低くし、また高くされる。貧しい者を、ちりのなかから立ちあがらせ、乏しい者を、あくたのなかから引き上げて、王侯と共にすわらせ、栄誉の位を継がせられる。地の柱は主のものであって、その柱の上に、世界をすえられたからである。
主はその聖徒たちの足を守られる、しかし悪いものどもは暗黒のうちに滅びる。人は力をもって勝つことができないからである。
主と争うものは粉々に砕かれるであろう、主は彼らにむかって天から雷をとどろかし、
地のはてまでもさばき、王に力を与え、油そそがれた者の力を強くされるであろう(1サムエル記2.1~10)
ちなみにマリアの賛歌の冒頭は次の通りです。 (ルカ1.46~50)
するとマリヤは言った、わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救主なる神をたたえます。この卑しい女をさえ、心にかけてくださいました。今からのち代々の人々は、わたしをさいわいな女と言うでしょう、力あるかたが、わたしに大きな事をしてくださったからです。そのみ名はきよく、そのあわれみは、代々限りなく主をかしこみ恐れる者に及びます
そしてハンナは、わらべサムエルが乳離れした時(3才くらい)、誓願通りサムエルを主の宮(幕屋)に仕えるものとして捧げました。
「わが君よ、あなたは生きておられます。わたしは、かつてここに立って、あなたの前で、主に祈った女です。この子を与えてくださいと、わたしは祈りましたが、主はわたしの求めた願いを聞きとどけられました。 それゆえ、わたしもこの子を主にささげます。この子は一生のあいだ主にささげたものです」(1サムエル記1.26~28)
こうしてわらべサムエルは育っていき、神にも、人々にも、ますます愛せられ、偉大な士師、祭司、預言者となっていきました。
左から(ルブラント・エークハウト画、ジョシュア・レイノルズ画、ジョン・コプリー画)
<サムエルの召命>
幼子サムエルは、主の前に仕え、肉体的にも知的にも成長し、神と人とに愛される人物となっていきました。正に時代は、祭司たちの時代から、預言者たちの時代に移行しようとしていました。
ある日サムエルは合計4回の主からの声を聞くことになります。最初の3回は祭司エリからのものと錯覚しましたが、遂に4回目の神の呼び掛けで、この声の主が神であることを悟り「お話しください。しもべは聞いております」と応答しました。サムエルの召命です。この時から、サムエルは祭司として、また預言者として働くようになりました。
「主はきて立ち、前のように、『サムエルよ、サムエルよ』と呼ばれたので、サムエルは言った、『しもべは聞きます。お話しください』。その時、主はサムエルに言われた、『見よ、わたしはイスラエルのうちに一つの事をする。』」(1サムエル記3.10~11)
そうしてサムエルは育っていき、主が彼と共におられて、その言葉を一つも地に落ちないようにされました。かくしてダンからベエルシバまで、イスラエルのすべての人は、サムエルが主の預言者と定められたことを知っていきました。そして主はふたたびシロでサムエルに自らを現され、こうしてサムエルの言葉は、あまねくイスラエルの人々に及びました。(1サムエル記3.19~21)
【サウルの物語】( 10 ~ 15 章)
<王を求めるイスラエル>( 8 .1 ~ 9 .27 )
大祭司エリの2人の息子同様、サムエルの2人の息子(ヨエルとアビヤ)も、罪を犯していました。サムエルも年老いていき、後継者がいない状態の中で、民は、他の異邦人の国民のように、王を求めました。政治的、軍事的リーダーが欲しいという求めでした。
「この時、イスラエルの長老たちはみな集まってラマにおるサムエルのもとにきて言った、『あなたは年老い、あなたの子たちはあなたの道を歩まない。今ほかの国々のように、われわれをさばく王を、われわれのために立ててください』」(8.4~5)
しかしサムエルは、内面の改革をしないで、外面だけを整えようとする動きに喜びませんでした。王を求めることは、神を拒否したことにつながり、また王は、民に大きな犠牲を強いかねないからです。しかし神は意外にも、イスラエルに王が必要となることを知っておられ、サムエルとサウルの出会いを用意されることになります。
「サムエルは民の言葉をことごとく聞いて、それを主の耳に告げた。主はサムエルに言われた、『彼らの声に聞き従い、彼らのために王を立てよ』」(8.21~22)
<サウルの召命>
キシにはベニヤミンびとでサウルという名の子がいました。若くて麗しく「イスラエルの人々のうちに彼よりも麗しい人はなく、民のだれよりも肩から上、背が高かった」(9.2)とあります。
サウルは父キシのろばを探すためにツフの地にきた時、神の人(先見者)がいることを知り、町に会いにいくことにしました。そしてサウルが町の中に入ろうとした時、サムエルは高き所(礼拝所)に上るため彼らの方に向かって出てきました。サウルとサムエルの出会いです。こうして神はサウルとサムエルの出会いを用意されたのです。
実はサムエルは、サウルが来る一日前に、既に主の言葉を聞いていました。
「あすの今ごろ、あなたの所に、ベニヤミンの地から、ひとりの人をつかわすであろう。あなたはその人に油を注いで、わたしの民イスラエルの君としなさい。彼はわたしの民をペリシテびとの手から救い出すであろう。わたしの民の叫びがわたしに届き、わたしがその悩みを顧みるからである」(9.16)
サムエルはサウルに、自分がその先見者(預言者)であることを告げ、高きところで食事を共にしました。そしてあくる日、サムエルはサウルに神の言葉を知らせることになり、こうしてサムエルはサウルに油を注ぎました。ちなみにヘブル語のメシアという言葉は、「油注がれた者」という意味です。
「その時サムエルは油のびんを取って、サウルの頭に注ぎ、彼に口づけして言った、『主はあなたに油を注いで、その民イスラエルの君とされたではありませんか。あなたは主の民を治め、周囲の敵の手から彼らを救わなければならない』」(10.1)
そしてサムエルはすべての民に「主が選ばれた人をごらんなさい。民のうちに彼のような人はないではありませんか」と告げ、民はみな「王万歳」と叫びました。(10.24)
この後、サウルは、アンモンびととの戦いに勝利し、民の信頼を得ました。ギルガルで王権の更新が行なわれ、民は和解のいけにえを捧げ、「契約の食事」によってこれを喜びました。
「こうして民はみなギルガルへ行って、その所で主の前にサウルを王とし、酬恩祭を主の前にささげ、サウルとイスラエルの人々は皆、その所で大いに祝いました」(11.15)サウル王の誕生です。
<サウル王の不信仰>( 13 : 1 ~ 15 : 35 )
さて、王となったサウルでしたが、次第に高慢になり、主の前に罪を犯すことになります。
先ずサウルは、ギルガルでの祭祀に際して、サムエルの到着を待ちきれず、自ら全焼のいけにえを捧げました。この行為は王と言えども祭司の領域を犯す越権行為になります。
「サウルは、サムエルが定めたように、七日のあいだ待ったが、サムエルがギルガルにこなかったので、民は彼を離れて散って行った。そこでサウルは言った、『燔祭と酬恩祭をわたしの所に持ってきなさい』。こうして彼は燔祭をささげた。その燔祭をささげ終ると、サムエルがきた」(13.8~13.10)
サムエルはサウルに言いました。「あなたは愚かなことをした。あなたは、あなたの神、主の命じられた命令を守らなかった。もし守ったならば、主は今あなたの王国を長くイスラエルの上に確保されたであろう。しかし今は、あなたの王国は続かないであろう」(13.13~14)
次にサウルは、アマレクを聖絶せよとの命令に違反しました。遊牧の民アマレク人は、エサウの子であり (創世記36:12)、かってエジプトを出て荒野を旅する民を背後から襲った(出17:8〜16)民であります。
主はアブラハム契約のゆえに、アマレク人の聖絶をサウルに命じましたが、しかしサウルは、最上の羊を残し、王アガグを生かしておきました。これらの罪により、神はサウルを王としたことを悔られ、サウルが王座から追われることが決まりました。
「しかしサウルと民はアガグをゆるし、また羊と牛の最も良いもの、肥えたものならびに小羊と、すべての良いものを残し、それらを滅ぼし尽すことを好まず、ただ値うちのない、つまらない物を滅ぼし尽した」(15.9)
「その時、主の言葉がサムエルに臨ん、『わたしはサウルを王としたことを悔いる。彼がそむいて、わたしに従わず、わたしの言葉を行わなかったからである』」(15.10~11)
【ダビデの物語】( 16 ~ 30 章)
さて神はサウルをみかぎられ、次に王になるべき人物をサムエルに示され、油を注ぐことになりました。
<ダビデの召命と油注ぎ>( 16 .1 ~ 13 )
主はサムエルに、次期の王が誰であるかを示され、ベツレヘムのエッサイの息子たち、8人兄弟の末っ子のダビデが選ばれたました。
「さて主はサムエルに言われた、『あなたをベツレヘムびとエッサイのもとにつかわします。わたしはその子たちのうちにひとりの王を捜し得たからである』」(16.1)
「そこで人をやって彼をつれてきた。彼は血色のよい、目のきれいな、姿の美しい人であった。主は言われた、『立ってこれに油をそそげ。これがその人である』サムエルは油の角をとって、その兄弟たちの見守る中で、彼に油をそそいだ。この日からのち、主の霊は、はげしくダビデの上に臨んだ」(16.12)
一方、サウルから主の霊は離れ、むしろ主から来る悪霊が彼を悩ますことになります。
さてサウルは、抑圧、不安、うつ状態、自殺願望、被害妄想の幻聴に悩まされたので、家来たちが琴の名手を呼ぶことを提案しました。今で言う音楽療法であります。家来の中にダビデのことを知っている者がいて、ダビデを推薦しました。まさに神の摂理です。
サウルの家来たちは彼に言いました。「ごらんなさい。神から来る悪霊があなたを悩ましているのです。どうぞ、われわれの主君が、あなたの前に仕えている家来たちに命じて、じょうずに琴をひく者ひとりを捜させてください。神から来る悪霊があなたに臨む時、彼が手で琴をひくならば、あなたは良くなられるでしょう」(16.15~16)
<王宮での奉仕>( 16 : 14 ~ 23 )
ダビデを紹介した若者は、ダビデのことをこう描写したました。「琴がじょうずで、勇気もあり、いくさびとで、弁舌にひいで、姿の美しい人」(16.18)。
ダビデはまだ戦いに出たことはありませんでしたが、しかし、ライオンや熊などの野獣と戦っていたので、戦士と呼ばれたのです。サウルはダビデを気に入り、道具持ちとして召し抱えました。道具持ちとは、文字どおり王の武具を運ぶ者で、それはまた近衛兵でもあります。 この時は、ダビデが次期王としてサムエルから油注ぎを受けていることは、サウルはまだ知りません。まさにダビデが宮廷に住むのは、王になるための訓練でもありました。
サウル王とダビデ(アーンシュト・ユーセフソン画)、ダビデとゴリアテ(アントン・レインウェーバー画)
<ゴリアテとの戦い>( 17 : 1 ~ 58 )
さてダビデの名声を高める有名人な巨人「ゴリアテとの戦い」の物語があります。
ペリシテ人は、代表戦士同士の戦いによる決着を提案してきました。ペリシテ側の代表戦士は巨人ゴリアテ。身長は3m近くあり、50kgを超える青銅の鎧で、完全武装をしていました。 イスラエル人は意気消沈し、非常に恐れましたが、ダビデは自分がゴリアテと戦うと申し出たのです。
サウルは、ダビデに自分の鎧を与えましたが、ダビデはそれを脱ぎ、使い慣れた武器(石投げ)を使い、万軍の主の御名によって戦って、遂にゴリアテを倒しました。
「そのペリシテびとが立ち上がり、近づいてきてダビデに立ち向かったので、ダビデは急ぎ戦線に走り出て、ペリシテびとに立ち向かった。ダビデは手を袋に入れて、その中から一つの石を取り、石投げで投げて、ペリシテびとの額を撃ったので、石はその額に突き入り、うつむきに地に倒れた」(17.48~49)
<サウルの嫉妬とミカルとの結婚>( 18 .1 ~ 30 )
ダビデは、サウルによって職業軍人として召し抱えられ、これ以降、サウルの側近として生活するようになりました。サウルの息子ヨナタンは、ダビデを自分と同じほどに愛し、ダビデと兄弟契約を結びました。内村鑑三の洗礼名はヨナタンですが、王の息子でありながら、ダビデを最後まで愛し友情を示すヨナタンの心に共感したからと言われています。
しかしサウルは、嫉妬からダビデを疑いの目で見るようになっていきます。そうして槍でダビデを殺そうとしました。
「その時、サウルの手にやりがあったので、サウルはダビデを壁に刺し通そうと思って、そのやりをふり上げた。しかしダビデは二度身をかわしてサウルを避けた」(18.10~11)
またダビデをペリシテ人との戦いに出し、戦死するように画策したりもしたというのです。サウルは、もし勝利すれば、娘のミカルを与えると約束しましたので、結局、ミカルは戦いに勝ったダビデの妻となりました。
<逃亡生活>( 19 .1 ~ 26 . 25 )
サウルは再びダビデを殺そうとしましたが、ヨナタンがダビデの逃亡を助けました(20章)。そしてダビデは、ノブとガテに逃れていきます(21章)。 そうしてペリシテの地での生活が始まります。( 27 . 1 ~ 30 . 31 )
<サウルの死>( 31 . 1 ~ 13 )
ギルボア山でのペリシテ人との戦いで、サウルの4人の息子のうちヨナタンを含む3人までが戦死しました。またサウルは、ペリシテ軍の集中攻撃を受け、重傷を負い、剣の上に倒れ伏して自殺を遂げることになります。 ペリシテ人は、サウルの首を切り、サウルの首は、ダゴンの神殿にさらされ、首から下はベテ・シャンの城壁に打ち付けられました。サウルの3人の息子たちの遺体も、その城壁に打ち付けられました。
以上が1サムエル記の解説です。今回は登場人物のサムエル、サウル、ダビデの3人について、特に彼らの「召命」に焦点を絞って見て参りました。この3人には、明確な神の「予定と選び」があり、確かな「召命」がありました。そしてこの3人には、神の霊が激しく注がれました。
これを受けて次回は、主にダビデの治世を記した「2サムエル記」の解説です。(了)
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