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新約聖書の解説⑰ テトスへの手紙

🔷聖書の知識144ー新約聖書の解説⑰ テトスへの手紙


わたしたちの行った義のわざによってではなく、ただ神のあわれみによって、再生の洗いを受け、聖霊により新たにされて、わたしたちは救われたのである。(3.4~5)


『テトスへの手紙』は、 2通のテモテへの手紙とならんで「牧会書簡」と呼ばれ、この手紙はパウロが殉教する直前のAD67年頃にローマの獄中で書いたものであると考えられており、パウロからクレタにいる彼の弟子であるテトス(2コリント 8.23)へ宛てた形をとっています。


【概略・執筆目的】


テトスは、ギリシア人(ガラ2.3)で、パウロによって信仰に導かれた同労者であり(2コリ8.23)、パウロは、クレタ島の教会を牧するためにテトスを残してきました。


「あなたをクレテにおいてきたのは、そこにし残してあることを整理してもらい、また、町々に長老を立ててもらうためにほかならない」(1.5)とある通り、 内容は、クレタにおいて長老と監督者を立ててもらうための依頼とその基準の教示、そして異教・異端に対する警告であります。


長老を任命する際の、長老や監督の資格について助言を与えていますが、この内容は、テモテへの手紙第一に記されたものとほぼ同じであります。


そしてクレタ島の住民に関して、次のように警告を与えています。


クレテ人のうちのある預言者が「クレテ人は、いつもうそつき、たちの悪いけもの、なまけ者の食いしんぼう」と言っているが、この非難はあたっている。(1.12)


また、「法に服さない者、空論に走る者、人の心を惑わす者が多くおり、とくに、割礼のある者の中に多い」(1.10) と指摘し、ユダヤ主義者(律法主義者)に関して、次のように警告を与えました。


「ユダヤ人の作り話や、真理からそれていった人々の定めなどに、気をとられることがないようにさせなさい」(1.14)


「愚かな議論と、系図と、争いと、律法についての論争とを、避けなさい。それらは無益かつ空虚なことである」(3.9)


【注目聖句】


「ところが、わたしたちの救主なる神の慈悲と博愛とが現れたとき、わたしたちの行った義のわざによってではなく、ただ神のあわれみによって、再生の洗いを受け、聖霊により新たにされて、わたしたちは救われたのである。(3.4~5)


この聖句には、パウロとテトスの信仰義認の信仰観が顕れており、神はイエス・キリストをとおして、聖霊が豊かに注いで下さり、新生の恵みに与ることが表明されています。


クレタ島の位置       現在のクレタ島の教会



以上、テトスへの手紙を解説しました。次回は「ピレモンへの手紙」の解説です。(了)