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菅沼光弘著『「統一教会問題」 本当の核心』を読み解く 功罪半ばの菅沼言説

◯つれづれ日誌(令和5年3月8日)-菅沼光弘著『「統一教会問題」-本当の核心』を読み解くー功罪半ばの菅沼言説


最近、元公安調査官の菅沼光弘氏が、『「統一教会問題」-本当の核心』という本を出版しました。菅沼氏はUC信者との関係が深く、筆者の同郷の知人も公私に渡りお付き合いがあったと聞いております。


従ってこの本は、あらかたUCに好意的で、皮相なマスコミの報道が見落としているUCの「スケールの大きさ」に触れ、菅沼氏ならではの視点が散見されます。ただ、この本にはアメリカ陰謀論(DS陰謀論)めいたところや、UCに関して思い違いもありますので、その光と影の両面から読み解いていきたいと思います。


【菅沼光弘とは】

菅沼 光弘(すがぬま みつひろ、1936年~2022年12月30日)氏は、公安調査庁で調査第二部部長を務めた元公安調査官であり、退任後は評論家として活躍し、2ヶ月ほど前、逝去されました。享年87才。


菅沼氏は、東京大学法学部卒業後、公安調査庁に入庁し、各地の公安調査部長を経て、公安調査庁本庁調査第二部長(国際情勢分析担当)に就任しました。世界各国の情報機関にも造詣が深い情報通として知られています。


また、日本の裏社会の象徴であるヤクザ(暴力団)についも詳しく、日本の暴力団構成員は、8万人くらいで、ヤクザの出自の内訳は6割が同和(被差別部落)、3割が在日韓国・朝鮮人、残りの1割が同和ではない日本人や中国人などであるという話をされたことがあります。


日本がスパイ天国なのは防諜に対する法制度の不備であるとした上で、「日本人には自国を守る意識が乏しく、対外情報力が極端に欠如し、情報がつつ抜けである」と強調し、また日本が対スパイ対策をすることを最も妨害しているのが他ならぬ「米国である」との驚くべき見解を述べています。


菅沼氏は、旧統一教会関連の集会で講演もしたとし、少なからずの関係を告白した上、UCの何が問題かと言えば「カネの集め方」と、それを「韓国に持っていく」ことだと述べています。


しかし、日本UCは韓国に送金しているが、韓国本部は、アメリカに一番金を使っているとし(超宗教活動、ワシントン・タイムズ、UP I、水産事業、など)、次に北朝鮮へ使っている(平和自動車、ホテル、他)としました。また韓鶴子女史は夫亡きあと、よくやっているとも語っています。


【菅沼光弘氏の本音】


菅沼氏との関係が深い前記の知人は、菅沼氏は米国CIAと韓国KCIAが嫌いであり、「日本はアメリカから独立しなければならない」、そして「日本UCは韓国から独立しなければならない」というのが、彼の持論だといいます。


<菅沼氏の誤解>


菅沼氏は、UCには韓国はアダムの国、日本はエバの国という教理があり、アダムを堕落させたエバがアダムに貢ぐのは当然という教義を作り上げたと述べ(本書P26)、自虐史観と相俟って、文鮮明師の命令で、大きな金が韓国へ送られているとしました。


菅沼氏に限らず、このアダム国家、エバ国家という概念ほど誤解されて喧伝されている言葉はありません。これまで筆者は、この誤解を解くために、つれづれ日誌の中で、何度かその正しい本来的意味について述べてきました。アダム国家、エバ国家(又は父の国、母の国)の論議は、神の復帰摂理上、終わりの日に現れる摂理的選民国家観で、神の国実現のために神から付与された役割分担を指すのであり、あくまでも相対的な概念であります。あたかも、父と母、夫と妻、男と女に主従関係がないのと同様、アダム(国家)とエバ(国家)に上下主従の関係はありません。


ただ菅沼氏は、朝鮮戦争で南北の民間人だけでも約400万人~500万人死んだとし、一方、日本は朝鮮戦争で、唯一恩恵(朝鮮特需)を受けた国であり、韓国からすれば、これを取り返す権利があるという考え方があると述べられました。


しかし、神の言葉(原理講論)は韓国で生まれたのは事実であり、その「み言」(精子)が日本という子宮に蒔かれて、日本を通して世界に繁殖していくということはあり得ることです。確かに日本UCは、世界に宣教師を送り、1972年から40年間はアメリカ世界宣教本部を物心両面で支援しました。また、それ以降は韓国世界宣教本部を通して世界宣教に寄与してきました。そしてこのことは非難されるどころか、むしろ日本の誇りであるというのです。


菅沼氏は、だだ外形だけを見て、UCは日本信者から献金させ、その金を韓国(KCIA)を通してアメリカにも貢いだとし、今もUCはアメリカの手先だと言っておられるのだと思われますが(P99)、これは大きな誤解です。日本の世界宣教貢献、特にアメリカへの肩入れは、神の救援復帰計画から出たものであり、政治的、経済的な思惑から出たものではありません。


菅沼氏は、韓国独立や朝鮮動乱の混乱期に、韓国をキリスト教化するべく、アメリカは大量の宣教師を送り込んだが、その流れの中でUCもできた、即ちUC設立のバックにアメリカがいたと言われています(P23)。即ち、 UCを裏で育てたのはアメリカである、あるいはアメリカの指示で統一教会ができたとの認識を示されました(P88)。


しかし、これも外見的、結果論的な見方であり、UC設立は、神に召された文鮮明師が、神の指示に基づいて、救援摂理の器(前衛)として設立されたものであり、設立者は神であり、文師であります。ただ、そもそも神の摂理という認識を持たない未信者たる菅沼氏に、これらが理解できないのは致し方ないという他ありません。


<菅沼氏の画期的な視点>


しかし、菅沼氏は、マスコミなどの皮相なUC論がまかり通る中にあって、画期的なUC論を披瀝されました。即ち、UCはマスコミが報道している程度のスケールの小さい組織ではないとの認識です(P62)。


菅沼氏は、自らも統一教会と深いつながりがあるとした上で、「建前上、自民党は統一教会を切り捨てたが、これからもつながりは深くなると思います」との認識を示され、そもそも統一教会と関係を持つことの、どこがいけないのかとの問題提起をされました。


UC乃至は国際勝共連合は、自民党右派の議員にとって、自分たちが進めたい政策の露払いをやってくれるありがたい存在であるというのです。つまり、ジェンダーフリー・LGBT(同性婚)の問題、また台湾問題、ウクライナ問題、安全保障問題など、自民党がやりたいと思っていることを先取りして言ってくれ、また色々アドバイスをしてくれる貴重な存在であるというのです(P54)。 但し、UCが示した政策は、神のビジョンであって自民党の代弁をしているのではありませんが...。


確かに勝共連合は、「共産主義は間違っている」とのスローガンを掲げ、理論右翼として名を馳せました。菅沼氏は「私も共産主義については相当勉強したが、統一教会の人にはかなわない。勝共連合の人たちは理論家だった」(P27)と吐露されました。


また、菅沼氏も力説されている「スパイ防止法制定運動」も勝共連合が国民運動を盛り上げ、あと一歩のところまでいきました。更に、靖国神社参拝問題、安全保障法制、憲法改正などの保守政策にも、特に友好紙である世界日報などを通じて先鞭をつけ、菅沼氏がいみじくも指摘されたように、確かに結果的に自民党の露払いをしてきました。


また、山上容疑者の母親が多額の献金をしたというが、「それが何が問題なのか」と疑問を呈した上、そんなことは創価学会や天理教など、どこの宗教団体でもやっていることで、何故UCだけに目くじらを立てるのか分からないと問題提起されました(P18)。山上の母親は納得済みで寄付したのであり、非難されるのは不本意だというのです。


<菅沼氏が見たUCの全体象>


そうして、霊感商法や献金問題ばかりに焦点が当たり、UC論議が矮小化されていますが、UCはマスコミが報道している程度のスケールの小さい組織ではないと菅沼氏は言われます(P62)。


日本からの金で様々な事業を行っており、例えば統一産業の兵器産業はその一つで、武器を世界に売りまくっているし(P58)、北朝鮮では、平壌に普通江ホテル、南浦では平和自動車を作っているというのです。また日韓トンネルにも力を入れているし、ベーリング海峡にトンネルを作る構想もある。なんとジブラルタル海峡にマクロの養殖場を作り、それを豊洲やアメリカに出荷し、しかも、肝心なところは全て日本人信者がやっているというのです。正にグローバル活動であると菅沼氏は強調されました。


前述の同郷の知人は、菅沼氏のこのようなUC理解を補強し、裏付けるように、以下の通りUCの活動領域について説明しました。


UCは、過去何回かの受難に遭遇しました。最初、親泣かせ原理運動で世を賑わわせ、次に、いわゆる霊感商法(壺、多宝塔、印鑑)で叩かれました。更に桜田淳子さんらが参加した国際合同結婚式がマスコミの話題になり、止めが今回の安倍事件に伴う魔女狩り的なUCバッシングだとした上、しかし、菅沼氏が指摘される通り、UCは多方面で、グローバルで多彩な活動を展開しており、これらは、以下の12の部門(プロジェクト)に集約できるとこの知人はいいます。


①宗教部門

1954年.世界基督教統一神霊協会設立。特に超教派・超宗派、宗教一致運動(ACLAなど)を重視。


②教育部門

統一神学校(韓国、米国 )、鮮文大学校(神学大学)、世界平和教授アカデミー、科学の統一に関する国際会議(ICUS)


③言論部門

世界日報、ワシントンタイムズ、UPI、世界言論人会議


④芸術、文化部門

リトルエンジェルス、ユニバーサルバレー


⑤スポーツ部門

城南一和(韓国)セネ・ブラジル


⑥国際ハイウェイプロジェクト

日韓トンネル、国際ハイウェイ、ベーリング海峡トンネル構想


⑦地球福地化プロジェクト

北米(アラスカ)、南米(パンタナール)、アフリカ、シベリア等の開発


⑧政治部門

天宙平和連合(UPF)、国際勝共聯合、世界平和連合、平和統一聯合、ピースロード、世界平和女性連合


⑨経済部門

統一産業、一和、ハッピーワールド、セイロ、  自動車(パンダ、メコン、北鮮)、造船(南北米)ヘリコプター(韓国)


⑩漁業

アラスカ、ボストン.パラグアイ、造船(グラスファイバー)、日本活魚(株)、寿司チェーン店米国


⑪趣味産業

観光事業(世一観光・世一旅行社)、コンドミニアム、スキー場(冬のソナタ)、ゴルフ場、済州島、ヨス、巨文島、


⑫医療、介護部門

一心病院、清平病院、配置薬、国際医療奉仕団、養護老人ホーム


【神の国と宗教一致運動】


以上の通り、UCは多彩な活動をしてきており、その意味で菅沼氏の言われるように「UCはそんなにスケールの小さい団体ではない」という言葉は、あながち的外れではありません。しかも、これらの多彩な活動分野は、バラバラなものではなく、一つの統一的な思想と目的の下に、有機的に関連しているというのです。


その中でもキリスト教を中心とした超教派・超宗派活動は、文鮮明師が最も力を入れられた分野であり、時間と金銭と心情を惜しみなく注がれました。宗教の和合一致、とりわけキリスト教の和合一致に心血を注がれたというのです。そしてこれはUCだけでなく全ての宗教の夢であります。


このために文師は、神様会議、国際クリスチャン教授協会、世界宗教議会、世界平和宗教連合、米国聖職者指導者会議(ACLA)、世界聖職者指導者協議会(WCLA)などを創設されました。その間、1991年には神学者グループによる「世界経典」が出版されています。


こうして文師は、宗教、思想、学術、言論、文化、芸術、政治、経済などあらゆる分野でビジョンを示し、その広範な活動を通して、神の国の雛形、天国の方案を預言者的に示して、2012年9月3日午前1時54分、聖和(逝去)されました。


今後、これらの理念と理想は、30年後、50年後、100年後には、徐々にその全貌が形を整えて顕れてくることでしょう。そして、聖書に「復讐するは我にあり。復讐は私のすることである」(ロマ12.19、申命記32.35)とある通り、宗教を迫害する全国弁連や左翼マスコミらは、やがて歴史の審判を受けることになると思われます。(了)

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