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ある講演会に思う ルーティンとは何か

○つれづれ日誌(令和3年6月2日)-ある講演会に思う-ルーティンとは何か


5 月 25(水)、幸福実現党本部 にて、及川幸久さんが「コロナとワクチン」とのテーマで講演され、筆者も参加いたしました。


講師の及川氏は、青山学院と国際基督教大学でキリスト教神学を学んだ方で、もともとクリスチャンでした。及川氏は、ニューヨークの大手金融機関で働いている頃、UCの施設を訪問して、話しを聞いたことがあると言われていました。


現在は幸福の科学役員で幸福実現党の外務局長であり、また45万人の登録者を持つ国際情勢分析のYouTuberでもあります。及川氏は、国際情勢を中心とした動画を、毎日更新して発信されています。


【講演骨子】


以下は及川氏の講演骨子ですが、冒頭、ざっと次のような話しがありました。


「自分はもともとクリスチャンであり、幸福の科学は、普遍神を追及し、超宗教を志向している。従って、宗教間対話や宗教の一致を目指しているので、開かれた宗教である」


筆者は、このような宗教の在り方は、UCの志向するものと同じであり、願ってもないことであると共感し、神に感謝いたしました。


<コロナが警告するもの>


実は筆者は、この世界を席巻しているコロナ騒動に関して、既に二つのインスピレーションを与えられていました。


一つは共産主義の崩壊に関する霊感です。


筆者は、「ソ連共産主義崩壊の引き金」になった原因が、1986年4月26日、ソビエト連邦の構成国ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた「原子力事故」にあったことを聞いて知っていました。


最初、「中国武漢発の新型コロナ」が発生し世界に拡がっていった時、筆者はソ連邦解体の引き金になったチェルノブイリ原発事故を想起いたしました。この中国発のコロナは、「中国共産党崩壊の合図」かもしれないと感じたのです。神は無神論の共産主義をいつまでも許されるはずはないと信じていたからです。


二つ目は、神が人類に対して、「悔い改め」を要求されているとの霊感です。


聖書には、度々「いなご」の大量発生の記述があり(出エジプト10.14、詩篇78.46)、国の全てを食い荒らしました。同様に、今やコロナはいなごのように世界を食い荒らしているのです。


そしていなごの発生が、王や民に悔い改めを要求する神の警告だったように、新型コロナの発生は人類に「悔い改めと回心を促す神の声」だというのです。


<信仰免疫をつけよ>


そして及川氏の講演は、上記筆者のインスピレーションを裏付ける内容であり、大いに励みになりました。及川氏は、これらコロナ騒動の本質について、次の二つの例を挙げて語られました。


かって聖武天皇(701年~756年)は東大寺盧舎那仏像(大仏)を745年に建立しましたが、これは当時国を席巻し、人口の三分の一が死亡したと言われる「天然痘」を克服するためでもあったというのです。当時、はやり病(天然痘)、地震、反乱と、国難に直面していましたが、聖武天皇は、これを克服するためには、何よりも先ず、国の精神的な柱を建てることが必須であると考え、御仏のシンボルである大仏の建立をもって方策としました。


また及川氏は、2010年、戦後最大の負債を抱えて経営破綻した日本航空(JAL)を再建した稲盛和夫氏の再建の秘訣に言及され、それは実に、社員と経営者の意識改革、精神革命にあったと指摘されました。


誰もが不可能と思ったその再建を成し遂げたのは、当時会社に蔓延していた依存主義と官僚体質を、自己責任と利他思想をもって、意識改革に成功したからだというのです。 無論稲盛氏は、「利益なくして(空の)安全もなし」と言われているように、精神改革一辺倒でなかったことは言うまでもありません。


このように、コロナに対しても、ただやみくもに政府の補助やワクチンに依存するのではなく、先ず自己責任と信仰によって克服する精神的態度が重要だとの指摘です。つまり、自然免疫(獲得免疫)、即ちワクチン免疫だけでなく「信仰免疫」が必要だというのです。


そして、政治的リベラル(大きな政府)はワクチン免疫を主張し、政治的保守(小さな政府)は信仰免疫を強調する傾向があるとした上、国の補助金政策には致命的欠点があり、それは国民がモラルハザードを起こすことだ、と警告されました。


これら及川氏の主張は、筆者が受けたインスピレーション、即ち、コロナは共産主義と人類の驕りを戒める、神の警告だとする霊感と軌を一にしています。


【筆者の質問】


講演終了後、質疑応答があり、筆者は、直接コロナに関係することではありませんが、及川氏が毎日発信されているユーチューブ動画について質問いたしました。


<動画配信は苦難の行軍>


筆者は、今まで「聖書の知識」と「つれづれ日誌」の二本の記事を毎週発信し、現在150本になりました。これについて「吉田さんは、文章を書くのは慣れているので、気楽にこなしているのではないか」と、一見思われそうなのですが、実は毎回四苦八苦の難産の末、発信しているのです。


次はどういうテーマにするか、文字として残るので下手なことは書けない、やはり感動を与え役に立つものでありたい、などのプレッシャーに晒され、そして限られた時間内に片付けなければなりません。「今回はパスしようか」との誘惑に何度も見舞われながらやってきました。


そういった時、筆者の脳裡をかすめる人物こそ及川氏だったのです。「自分はたかだか週二回の発信なのに、あの及川さんをはじめ、著名なYouTuberは、毎日動画を発信しているではないか」との思いです。確かにこの事実は、滅入っていく筆者をいたく刺激し発奮させました。そこで筆者は次の質問をいたしました。


「及川さんは、毎日動画を発信されていますが、これを毎日こなすのは、苦難の行軍ではありませんか、それとも案外楽にこなされているのですか」


ちゃんとした情報を発信するためには、膨大な情報を習得し、ポイントをまとめて整理しなければならないわけなので、このことの大変さを身に染みて感じてきた筆者にとって、及川氏がどう答えられるか、大いに気になるところでした。正直のところ、筆者と同様、「毎回四苦八苦して発信しています」との答えを内心期待していたのです。


及川氏曰く、「私もかって一度(苦しみの中で)挫折しました。しかし、『ルーティン』を確立して仕事の流れをつかんでから習慣化し、かなりスムーズにこなせるようになりました。吉田さんも、その内毎日発信できるようになるでしょう」との回答です。


ちなみに「ルーティン」(routine)とは、「決まっている手順」「お決まりの動作」「日課」などを意味し、いわば仕事の段取りや運び方の決まりごとであります。平たく言えば毎日日課にしてこなす決まり事であります。


例えば、朝起きて「洗面・祈祷・訓読・体操」を日課にしておれば、これがモーニングルーティンです。また、決まった行動を毎日積み重ねることでルーティンは「習慣化」し、考えることなく自然と体が反応をしていくようになるというのです。


まさに「目から鱗」とはこのことです。確かに苦難の行軍には違わないものの、最近次第に慣れてきたせいか、以前と比べて、半分くらいの時間で仕上げることができるようになっていたからです。更にこれをルーティン化して、習慣の領域まで高めていけばいいのです。ルーティン!。これがキーワードでした。


<及川氏のルーティン>


では及川氏のルーティンとはどのようなものでしょうか。これについては、及川幸久著『伝え方の魔術』(かんき出版)に詳しく書かれています。


及川氏は、この二年間、毎日ユーチューブ動画を発信されていますが、先ず発信すべき内容のための情報を「いかに収集するか」、次に収集した情報を編集して「いかに伝えるか」、この二段階の作業をルーティンにして、習慣にすることを強調されています。


そのために、a.毎日5時から8時まで、3時間情報収集をする(瞑想とイメージングを含む)、b.次に動画のテーマを決定し、感動したこと、参考になりそうだと思うことをスライドに編集する、c.そして夜自宅で撮影する(20分一発勝負)。ざっくりですがこれが及川氏のルーティンだというのです。(『伝え方の魔術』P101)


筆者は及川氏の情報収集力の源泉として、更に次の2点を指摘したいと思います。それは、かってメルリリンチなどの大手投資金融機関で働き、情報収集ノウハウを獲得したこと、そしてもう一つが熟練した英語力であります。


例えば株式投資などの投資活動において、経済の動向、株価の変動、金利の動き、企業の業績、果ては国際情勢に至るまで、正確な情報を敏速に掴まなければなりません。そしてその情報源には、ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズをはじめ、欧米のメディア情報は不可欠であり、その時得意の英語がものを言うというわけです。


それに、毎晩50分のジョギング(約4.5㎞)を欠かさずやっているということで、これには筆者も脱帽です。几帳面なルーティンといい、まるで修行僧のようです。


<カント、ウェスレーはルーティンの達人>


さて、純粋理性批判の著書で著名な哲学者カントは、生涯を独身で通しましたが、その生活の規則正しさは有名です。早朝に起き、午前中は仕事して帰宅し、決められた時間になると散歩に出かけました。あまりにもその時間が正確なので、人々はカントの散歩時間の姿を見て、時計の針を直したというエピソードが残っています。


苦学して46才でケーニヒスベルク大学の教授になり、その1年後に『純粋理性批判』につながる着想を思い付きます。しかし、それが形としてまとまったのは57歳の時であり、構想を思い付いてから完成まで10年もの歳月を費やしたとい言われています。その間、規則正しい日課、即ち「カント流ルーティン」のお陰で脳が活性化し、健康が保たれたというのです。


1日に1度しか食事をしない彼は、夕方から知人と会食という形をとりましたが、食事中、哲学や学問の話は厳禁で、世間話に終始しました。食事はカントにとって頭を休める大切な時間、「気分転換」の時だったのです。


また、 キリスト教の信仰覚醒運動をおこしたイギリスのジョン・ウェスレーは、「几帳面屋」(メソジスト)とあだ名されるメソジスト派の元祖です。


特徴としては、日課を区切った規則正しい生活方法(メソッド)を奨励し、規則正しい生活が実践できているかどうかを、互いにチェックしあいました。「ウェスレー流ルーティン」であります。


このため軍隊や学校と相性がよく、教会自体に軍隊組織を取り入れた救世軍が採用しました。また「聖潔」(きよめ)を強調するホーリネス運動、聖霊の働きを強調するペンテコステ派などもこのウェスレーのメソジスト運動の流れにあります。


また、メソジスト運動の原動力となったのは、上記のルーティンに加えて、なんと言ってもウェスレーの「霊的体験」でした。几帳面な規律だけでは真の救いの確信に至らず、苦悶していた時、1738年、モラヴィア兄弟団のボヘミア宣教師から聞いたルター説教集冒頭の一句「キリストを信じる信仰を通じて神が内在して働く」が、雷のごとく彼の心と体を打ったというのです。


即ち、救いの確信は、戒律や善行の末に訪れるものではなく、自らの罪深さと不完全性を悟ったとき、キリストの「贖いの犠牲によって既に救われている」との回心であります。これが「確証の教理」で、この信仰の確証はメソジスト運動を特徴づけるものとなりました。


従ってルーティンは、仕事をスムーズに運ぶ優れたノウハウと言えますが、そのルーティンを基礎付ける霊的基盤がもっと大切だということだと思われます。


【ルーティン事始め】


この際筆者は、ルーティン、即ち日課として決められた仕事の手順を定めなければなりません。 苦難の行軍から解放されるためであります。そしてルーティンを活用して、特定の行動を習慣化できれば、仕事や勉強に集中力を発揮でき、いい結果を出しやすくなるからです。


筆者の場合、週2本の発信記事について各5日を費やすとして、最初の3日を、「テーマの設定・情報収集・ポイント絞り」の時間とし、最後の2日で一気に書き上げるという時間設定を想定しました。


従って、日曜日発信の「聖書の知識」は、火曜日から木曜日までに「テーマ設定・情報収集・ポイント絞り」を行い、金、土で「文章化」する、そして「つれづれ日誌」は金曜日から日曜日を「テーマ設定・情報収集・ポイント絞り」に宛て、月、火で「文章化」するというものです。勿論、その過程で与えられたインスピレーションは、その都度ノートに書き留めておかなければなりません。


以上を大まかな時間割とし、更に「朝の3時間」を、上記のワーキングを行う集中的な時間とするというもので、更にこれらの「習慣化」を目指すというのです。そしてこれらのことは、今まであらかたやってきたことですが、改めて自覚的に習慣にするというのです。そうすれば、それ以外の仕事も、余裕を持ってこなせることになります。


そして1日の時間の中で大切なことは、前述のカントのように、「いかに気分転換を図るか」、即ち、コーヒータイムの効果的な活用です。集中とリラックス、この緩急をルーティンの中に組み入れることが、成功の秘訣だということです。


但し、上記ウェスレーの霊的体験が示す通り、「仏作って魂い入れず」になり、ルーティンが自己目的化して、返って自分の自由を奪うことになっては元も子もありません。ルーティンの前に、「霊的高揚感と熱情」がなくてならない所以です。


以上今回は、及川氏の講演に際して、思うところを述べました。(了)

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